2014-2018 IIHF競技規定(ルールブック) 主要改正点
2014.09.01
国際アイスホッケー連盟が2014年5月に開催された年次総会にて決定した2014-2018 IIHF 競技規定(ルールブック)の主要変更点を改めてお知らせ致します。
※509 ペナルティショットの手順において表現が分かりづらい点がありましたので
修正しました。申し訳ありませんでした。
【101 - リンクの寸法】
旧: 公式大会では長さ60m~61m、幅 29m~30mとする。
新: 公式大会では長さ60m × 幅26m~30mとする。世界選手権では30m × 60m とする。その他の寸法はIIHFの事前承諾が必要。
※条項の番号は2010~2014 IIHF ルールブック
【102 - ボード】
旧: b) ボードの高さは氷面から高さ1.17m以上、1.22m以下とする。
新: b) 氷面から高さ1070mmとする。ダッシャーボードの高さはコンクリート厚板(床)からボード天辺までを計測し、1100mm とする。
近年に製造・販売されているボードの寸法に合わせてルールを更新。
【105 - 保護ガラス】
旧: a) ボードの上の保護ガラスの高さは、エンド沿いおよびゴールラインからニュートラルゾーンに向かって4mの間は160cm~200cm、プレイヤーズ・ベンチの前を除くサイド沿いは80cm以上とする。
新:
a) 保護シールド(観客シールド)はアクリル素材のシールドシステムもしくはそれと同等のシステムとし、選手への負傷リスクを軽減する為、反動効果がなく、適した柔軟性がある素材とする。
b) ボードの上に位置する保護シールドの高さはエンド及びゴールラインからニュートラルゾーン方面に向けて4mまでの地点は高さ2400mm とし、サイドではプレイヤーズベンチ前を除き、高さ1800mmとする。
d) 保護シールドに穴・隙間がないものとするが、レフェリーと会話する為のスコアキーパー前の穴は除く。
【112 - ブルーライン】
(ゾーンサイズの)統一化を図る為、オフェンス/ディフェンスゾーンの寸法を大きくし、エンドボードからブルーライン(中央)までの距離を22.86mとする。
(IF事務局からの回答:リンクサイズが短い場合でもエンドからブルーライン中央まで22.86mとし、ニュートラルゾーンで調整する。)
【411 - プレイヤーとゴールキーパー交代】
旧: b) 交代の際、退くプレイヤーがまだ氷上にいる間に、交代出場するプレイヤーがパックをプレイしたり、 相手と身体的に接触した場合、トゥー・メニー・プレイヤーズ・オン・ジ・アイスのベンチマイナーペナルティが科せられる。(573条)
新: b) 交代の際、退くプレイヤー或いは退く複数のプレイヤーがまだ氷上にいる間に、交代出場するプレイヤー或いは交代出場する複数のプレイヤー、もしくは退くプレイヤー或いは退く複数のプレイヤーがパックをプレイしたり、相手と身体的に接触した場合、トゥー・メニー・プレイヤーズ・オン・ジ・アイスのベンチマイナーペナルティが科せられる。
【442 - フェイスオフ実施手順】
旧: c) アタッキング・ハーフにいるアタッキング・チームのプレイヤーが先にスティックを氷につけ、ディフェンディング・チームのプレイヤーが速やかに続くものとする。
新: c) ディフェンディング・ハーフにいるディフェンディング・チームのプレイヤーが先にスティックを氷につけ、アタッキング・チームのプレイヤーが速やかに続くものとする。
【460 – アイシング・ザ・パック:ハイブリッドアイシング】
当ルール解釈で「アイシング・ザ・パック」を適用する場合は2つの判断をする必要がある。
1). ラインズマンは第一にパックがゴールラインを越えるかを判断しなくてはならない。ラインズマンがパックがゴールラインを越えると判断した後、どちらの選手(攻撃あるいは守備)が先にパックを触れるかを判断してアイシングの有無が決まる。このラインズマンの判断は最初の選手がエンドゾーンのフェイスオフスポットに到着する時点までに決めなくてはならず、判定要素は選手のスケートとする。
2). パックを奥深くに撃ち、ボード際を廻り、エンドゾーンフェイスオフスポットに向けて戻ってくる場合も、同じ手順でラインズマンが、パックと選手の距離(距離=パックを触るであろう地点と、最初の選手の位置の距離は、ゴールライン~フェイスオフスポットと似た距離、約8m~12m)が安全に保たれているうちに、どちらの選手が先にパックを触れるかを判断する。これは、どちらの選手がエンドゾーンフェイスオフスポットに到着するかはではなく、どちらの選手が先にパックをプレイするかで判断する。最初の選手がエンドゾーンフェイスオフスポットに到着する時点で、パックまでの競争で誰が先着になるか判断が困難な場合はアイシングとして判定する。
※ハイブリッドアイシングに関する解説動画は最下段「このニュースに関する詳細はこちら」からご覧ください。
【509 – ペナルティショットの手順】
509条ノートセクション:
旧: 6. プレイヤーがゴールに接近して360度回転する動き「スピン・オー・ラマ」は、継続的な前進する動きと見なされ認められる。
新: 6. ペナルティショット(PS)或いはゲームウィニングショット(GWS)の場面で、プレイヤーがゴールに接近する際、360度回転する動き「スピン・オー・ラマ」やラクロスのような動きで360度の回転をすることは認められない。
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